ぶどうの家ブランチです。
1/11(木)今年度後期の「認知症×防災×演劇ワークショップ」2回目を開催しました。(備中県民局の提案型協働事業です。)
講師はOiBokkeShiの菅原直樹さんです。
今回のテーマは「災害時、避難できない事情のある人の本音を知る」ことと「その気持ちを理解した上で避難の方法を探る」ことです。
前回ワークショップで登場した「認知症」「引きこもり」「ペットを飼っている」「お腹が弱い(内部障害のある人)」といった、「災害時、避難できない事情のある人」が今回の主人公です。
まずはそれぞれの理由ごとにグループに分かれ、各自「避難できない理由のある人」になりきり、井戸端会議を始めます。
簡単に避難できない理由が出てくる出てくる!
「よそのワンちゃんと一緒に避難して、うちのワンちゃんが襲われたらどうしよう」「普段引きこもってんだから、人の集まるところなんかに出ていけるわけないよ!」「いつおならが出るか分からないのに避難所なんかに安心して行けるもんか!」などなど。
あーなるほどなーという意見満載で、そりゃ簡単に避難所には行けないな、とみんなで納得。
それぞれの思いを述べ合った後、「そういった事情のある人が、どうであれば、困難を乗り越えて避難しようと思えるか?」を他のグループの方が考え、プレゼンしてくださいます。
避難できない事情を理解した上で、相手の気持ちに寄り添った避難計画の提案です。
それぞれ、相手にとって快適な環境や、困難な中でも事前準備としてできそうなこと等、熱心に提案し合います。
なかなかこれが名案!とはいきませんし、中には、「そもそも、そんな理由で避難できない気持ちが理解できない!」など、相手の気持ちに寄り添ったとは言いにくいグループもあったりして、今まで一体何を学んできたんだろう?と疑問に思うやりとりも出てきます。
でも、このやりとりの中に大切な何かが隠れていそう…
相手に寄り添うことはとても大切だけど、相手を理解するために、本音で話し合う、本来、こんな関係性が大切なのでは?と思えてきました。
私が大切にしたいことと、相手が大切にしたいことなんて、そもそも違って当たり前。
みんなが納得することなんてないから、多数派が優先されがちで、少数派が我慢していることって想像以上に多いのかも?
でも、「だから少数派は避難しない」と言う選択になるのではなく、どうであれば、避難しようと思えるか?を平時のやり取りの中で理解し合っておく必要があるのかもしれません。
そして、お互いの本音を知るためには、やっぱり日頃の関係性が大切なんだろうな、と、今回のワークショップ参加者の本音のやり取りを見て、改めて感じさせられました。
そして2/12(月)㊗には真備復興ツアー&ワークショップ受講者発表会も企画しています。
どちらも多くの方のご参加、お待ちしております!