小規模多機能ホームぶどうの家真備です。
利用者Aさんご希望で水車の里に行きました。
食に関しては普段から高級肉以外は
満足することのないAさん。
グラスから溢れるほどのパフェに大感激する職員を尻目に
「ここは山ばかりで何もないなぁ。」
と窓の外を見ながら言われ、「見てるだけで楽しい」
「食欲ないから食べれるかわからん。」と言われ、
パフェグラスをクルクルと回しながら
色々な角度から眺めておられました。
いつまでも食べる気配を見せないAさんに
職員があーん。と一口運ぶと、
「甘いー。美味しいわー。」とご自分でパフェグラスを
手に持たれると半分以上召し上がられました。
実はAさん。 元々は、外食、パチンコ、旅行などに
出かける事が楽しみの一つでした。
ここ最近は食欲や意欲が落ちており、訪問しても
「しんどい。」が口ぐせで気持ちもふさいでいる様子でした。
ある訪問時の会話で、「水車の里。昔連れて行ってくれたな。
コロナのせいでどこにも行けてないなあ。
楽しかったよなあ、」
と…こぼされたのを聞いて、"気が変わらないうちに
すぐに実行しよう!"と…。
職員にとってはいつもより人手が少ない日で、
バタバタしている職員を見ながら、
後ろ髪引かれながらのお出かけでしたが、
帰りの車内では「来月は紅葉だなあ。
おにぎり持って行くのもいいな。
またあちこち連れて行ってほしい。
来年になったらまた焼肉も行きたいしなぁ。
体調もしっかり整えないといけないな。」
と自身にも言い聞かせるように話しておられ、
久々に笑顔が溢れるAさんの姿を見た気がしました。
本人の意欲を積極的に引き出すことは難しい事だけど、
今の本人だけでなく、これまでの本人の
生き方を知っていることが、
今後の生活を支えるポイントの一つになるんだと感じました。
そして利用者さんの声をすぐに行動にできたのは
職員全員のチームワークがあったからこそ
出来たことだと改めて感謝です。